メインの治療

口腔内の二大疾患と言えば 歯周病(歯槽膿漏) と 虫歯です。かんべ歯科医院では 成人に対する歯周病治療 と、小児に対する虫歯予防処置 を、治療の主軸において診療しています。

また、定期検診を完全予約制とし、一般治療との分離をはかりました。ですから、かんべ歯科医院はでは診療室への入口が 「治療室」 と 「予防処置室」 の二つあります。このことで、定期検診の患者さんの待ち時間はほとんどありません。

歯周病治療 :40歳を過ぎた方であれば、歯周病の罹患率は8割を超えているといわれています。しかし、歯周病は最終段階になるまで決定的な自覚症状がないまま進んでしまいます。歯周病が進行して、歯を支える骨が半分位になってしまった患者さんでも、あまり不自由を感じないとおっしゃいます。ですから、物が食べられないといった自覚症状が出はじめてから治療をはじめると、ほとんどのケースで歯を抜くようになります。また、歯が少なくなることで負担が増えて来ますから、歯周病の進行はさらに加速します。40代・50代に、抜歯と入れ歯の制作に時間と費用を費やし、結局60代には 総入れ歯 なんて悲しい結末になりかねません。

40代・50代で抜歯するような歯周病は、実は20代半ばにすでに口腔内で初期の歯周病として発生しています。自覚症状はほとんどありませんから、発見は定期健診しかありません。自分の歯で、一生、美味しく食べていくためにしなければならないことが三つあります。 1.なるべく早い時点で、歯周病の進行を止めてください。そして  2.自己流ではない、きちんとした自己管理(歯磨き)の方法を身につけてください。さらに  3.定期的に歯科医院に通い、予防処置と検診をうけてください。  この三つを確実に実行することで、一生涯、自分の歯で美味しく食べていくことができるのです。

歯周病の原因は、口腔内細菌による細菌性の炎症だけではありません。歯の能力を超えるような力が頻繁にかかるようになると、疲労性の炎症がおこり、歯周病を助長するようになります。歯や、歯を支える骨の減少が歯周病の進行を加速させるのです。こういうケースではインプラント治療が奏効する場合がよくあります。インプラント治療による口腔内の力のバランスの回復が、歯周病の改善につながるのです。

また傾いてしまった歯も長持ちしません。抜歯をしたまま放置して、隣接する歯が倒れてしまったケースをよく見ます。傾いたままの歯は抵抗力が格段に低下しています。そのまま使っていると歯周病が進行して長く持ちません。こういうケースでは矯正治療が効果的です。ブリッジの支台に用いる場合でも歯軸を元に戻す事で一生涯使うことも可能になります。

歯が抜けてしまったら、入れ歯をいれて はいおしまい!では何の解決にもなっていません。先ず、歯が無くなってしまった原因である歯周病を解決し、大きく傾いてしまった歯があればこれを起こし、必要があればインプラント治療をおこない口腔内全体の力バランスを回復させ、改善された口腔内を定期的にメンテナンス(PMTC)する。こういった包括的な治を行う事で生涯にわたり最善の状態を維持する事が可能になります。

虫歯予防処置 :虫歯はいくつかの原因が重なることで初めて発症します。生活習慣や免疫力の違いから、口腔内に存在する虫歯の原因は、人によって違ってきます。もちろん、虫歯をうめることも大切です。でも、あくまでも応急処置くらいに考えておくべきでしょう。歯にあいた穴は氷山の一角であり、本当に治すべきは、虫歯を作り出す原因の重なり、口内環境なのです。

一度人工的に埋めた歯は再石灰化が期待できなくなりますから、口内環境が改善されなければ虫歯は再発します。また初期の虫歯であれば、口内環境の改善だけで再石灰化が期待できます。むやみに削ってはいけないのです。

レーザーを用いて虫歯が再石灰化可能な程度か否か調べる診断装置(ダイアグノデント)があります。また、口内環境を個別に把握するための方法がカリエスリスクテスト(サリバテスト)であり、この結果をもとに個別の口内環境改善プログラムを立案します。さらに、歯磨きは完璧ではありません。少しずつ堆積した歯垢は、細菌の出す粘液によってバイオフィルムと呼ばれる、落としにくい、有害な汚れに変わっていきます。このバイオフィルムを除去する方法がPMTC(専門家による機械的歯面清掃)とよばれる予防処置です。

定期検診で  1.再石灰化出来ないほどに進んでしまった虫歯がないか調べ  2.良好な口内環境が維持されているか確認し  3.PMTC(専門家による機械的歯面清掃)と呼ばれる予防処置を行うことで 虫歯を発生の段階から排除していきます。